“ポジショニング”を考える
2010年02月03日
いつからでしょうか? クライアントと関わっていく上で、自分のポジショニングについてよく考えるようになりました。
ここで言うポジショニングとは何かというと、2つの意味があると思います。
対人関係の中で自分の位置を考える
1つは集団における自分の立ち位置、他の人と関わる上での自分の位置です。
例えば、学生時代の友人の間ではしっかり者で通っていたのに、就職したらその会社の中ではお調子者というポジションに変わってしまった、なんてことは誰でも経験することだと思います。
「自分=こういう人間だ」と決め付けず、新たな対人関係の中で、絶えず自分の立場を見極めて対応していく。こうした姿勢が仕事をする上でも非常に重要です。
私が仕事をする上で、クライアントとの関係を考えると、
1.怒ってもらって安心したい社長
→あえて上からの目線をもって接する
2.励ましてもらって安心したい社長
→思いを汲み、後ろからしっかりサポートする
3.純粋に専門家としての意見を聞きたい社長
→フラットな関係で、意見やアドバイスを提供する
の3パターンぐらいが考えられます。社長のパーソナリティや税理士に望むことによって、自分の位置が違ってくるわけです。この“あるべき位置”を早く探し当てることがクライアントと良い関係を維持していくコツではないかと思っています。また、その位置は固定しているわけなく、関係が進行していくなかで変わっていくことも多々あります。例えば、最初から怒られたい社長はいませんので、だいたいは3から入り、その後、状況によって変わってくるのが通常のパターンです。
人生の中でいま立っている位置を考える
では、ポジショニングが持つ2つ目の意味は何かというと、自分の人生の中で、いまどの地点に立っているのかということです。
例えば、いまの時期は冒険しようとか、人の意見を吸収しよう、などなど。長いスパンで自分の人生の方向性を捉え、そのなかで自分がいまどのポジションにいるかを考える。そうすれば、「いまは何をやるべきなのか」が自然と見定まってくるのではないかと考えています。
この2つ目の“ポジショニング”について、自分自身のことを考えてみると、就職までの“試練”の時、会計事務所時代の“吸収”の課程を経て、独立から5年間ぐらいは若さと勢いで疾走してきました。そして5年が過ぎ、8年目を迎えたいまは、“本物になれるのか、勢いで終わるのか”を試されているステージに立っていると感じています。こうした現状のポジションを意識し、いま何に挑み、次のステップに進むべきなのか。次回のコラムでは、今年、新たに考えているビジネスの展開について書いてみたいと思います。