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「三浦がボスに聞く素朴な疑問集」vol.2

2025年06月27日

今回のお題

「働きながら税理士資格を取る! ぶっちゃけどうしたら最速で受かる?」

こんにちは。202312月から、五島税理士事務所で働く三浦光希です。当シリーズコラムは三浦の素朴な疑問をボスの五島にぶつけていく企画になります。

2回目のテーマは、「働きながら、税理士資格をどう取るか」!

税理士試験は原則的に会計学科目の2科目、税法科目から3科目、合計5科目を合格することが必須で、合格率10%ほどの試験に5回合格しないといけない、難関資格なんです。

どうやったら最速で合格できるのか?

現在、まさに試験勉強の追い込み中!の三浦が、税理士資格取得のコツについて、五島に斬り込みます。さらに、当事務所が提供する税理士試験受験者への太っ腹サポートについてもご紹介します。

「働きながらの試験勉強は体力的にもメンタル的にもキツい!」

三浦 今年の税理士試験も8月に迫ってきました。昨年、簿記論、財務諸表論の会計2科目を取って、大学院に通って科目免除制度を利用しているので、残るは税法科目の1科目です。

今年、受ける消費税法に合格すれば、来年にも税理士資格を取得できます。専門学校の受講費、大学院にかかる学費のサポート、改めて本当にありがたいです。

五島 自分の時は、勉強法も試行錯誤の連続で、働きながらの試験勉強もキツかった。三浦君には最速で受かってほしいよ。

三浦 五島さんはどういう流れで税理士資格を取ったんですか?

五島 まず勉強を始めるのに2年間かかった。

三浦 というのは?

五島 大学は付属高校からの進学だったから、必死に受験勉強をしたとはいえないし、大学でも部活に夢中でろくに勉強してなかった。机の前に座ってられなくて、勉強の習慣づけに時間がかかったんだよね。

三浦 そうだったんですね。

五島 税理士を志望したのも、そもそも就職活動で行きたい会社がなくて、独立できる資格を探して見込み年収が高そうだったから……。

大学卒業後はカラオケ屋のバイトをしてて、このままではいけないと23歳の終わりに一念発起。税理士の勉強を始めたけど、24歳の初受験は相続税法を受けてあえなく玉砕した。

ようやく受験に本腰を入れ始めて、25歳で簿記論、財務諸表論を受けたけど、また不合格……。

26歳で簿記論、財務諸表論、法人税を受けて、法人税だけ合格できたのが最初かな。27歳で簿記論、財務諸表論、固定資産税の3科目を合格したところで、ようやく税理士試験攻略のコツが見えてきた。

最後は会計事務所で働きながら28歳で消費税に合格したから、実質4年間かかったんだよね。

三浦 スタートはともかく、簿記論、財務諸表論、固定資産税を一度に受かったってすごいですね。

五島 やっぱりコツを押さえるか、押さえないかがポイントだね。

独立前に勤めた会計事務所でも、コツを掴めなかった先輩たちが最後の12科目に受からず苦戦してた。

多分、当時のダブルスクールブームも影響してたと思うんだけど。

三浦 ダブルスクール?

五島 リーマンショックのあおりで就職氷河期に突入して、当時の大学生たちは在学中に独立できる資格を取ろうと、専門学校にこぞって行き始めたんだよ。それがダブルスクールブーム。試験を受けた数年後くらいがピークだったと思う。

税理士も人気資格の1つとされて、大学を受験したばかりのフレッシュな頭脳を持った若者たちがどっと受験するようになった。働きながらの受験組はどうしても不利だよね。

何度も同じ科目の受験している人たちが全然受からなくて、一発目の受験者のほうが受かるっていうのもあるあるで、実は勉強をすればするほど合格が遠ざかるっていう逆転現象も起こりうる。

先輩たちを見ていて、受かるコツがわかってないと永遠に受からないんだなって思った。

ポイント1「余計なものに手を出さずに、ミニマムで勉強しよう!」

三浦 では、早速、税理士試験合格のコツを教えてください!

五島 1つ目のポイントは、余計なものに手を出さずにミニマム単位で勉強すること。

専門学校に通い始めて1年目の法人税法の先生が言ってたんだけど、「法人税は1年で受かりましょう。ここだけしっかりやれば受かりますから」と。その通り、言われた範囲だけを必死に勉強して、法人税は1回でスッと受かったんだ。

一方で迷走したのが簿記論・財務諸表論。受験1年目から合格ラインには入ってたんだけど、専門学校で基礎コースが終わると、上級のコースとか薦められるんだよね。そこで高度な問題にトライしたりして、結局、何を勉強したらいいのかわからなくなって3年かかってしまった。

三浦 難しい問題をやりすぎて、袋小路にハマったというわけですね。

五島 専門学校もビジネスだからね。本当は上級コースなんか受けるより、もう一回、基礎をおさらいするべきだったと思う。

だから、何より大事なのは「必ず1年目で合格するんだ」という強い信念を持って、勉強範囲を絞って戦略的に勉強することかな。

ポイント2「ためらうことなく科目免除を受けられる大学院に行こう」

五島 2つ目が、自分は行ってないけど、大学院に通って科目免除を受けること。前の会計事務所にも大学院で科目免除を受けて税理士資格を取った同期がいたんだけど、当時は大学院卒の税理士に対して、「大学院卒は…」みたいな偏見があったんだよね。

それってくだらないなって思ってた。さっきも言ったように、当時はダブルスクールで税理士試験を受ける若者が増えた影響もあったけど、そうでなくても働きながら資格勉強をするのは本当にキツい。

仕事が終わって、18時位から専門学校の授業が始まるんだけど、体力的にも疲れてるし、頭も回らない。

三浦 夕方から答練(予備校で実施される小さめの模試)なんか、絶対頭回らないですよね。

五島 途中からは学校に行くのを止めて、授業のビデオを借りて、早送りで見てわからないとこだけ確認して。専門学校の教科書ってよくできてるから、教科書を読んでればちゃんと合格するはずだって、だんだんコツがわかってきたんだよね。

自分が1度間違えたところを、二度と間違えないように”間違い網羅表”みたいなのを作ってミスを防ぐとか、問題を読み飛ばさないようマーカーを引くとか。あとは、法律特有の言い回しをとにかく暗記する。

三浦 問題文が長いんですよね。税理士試験って、自分が今まで受けてきた試験の中で、”丸暗記”が必要な初めての経験でした。

五島 今の若い世代の人たちって、自分たち世代のように詰め込み教育を受けてないから、逆に暗記が苦手だっていうのも聞くよね。

暗記が必要な範囲でいうと、消費税の軽減税率とか、少し前だとインボイスとか、新しい法律が登場してきて、昔より勉強は大変になっているんじゃないかな。

三浦 そうですね。自分的は、自分の声で理論を録音してお風呂に入りながら聞いたり、思い出す回数を増やすような工夫をしています。

「受験にかかるお金と時間の費用対効果が合わない! だから……」

三浦 科目の選び方ってありますか。

五島 好きな科目を受ければいいと思う。大学院に行かないなら、法人税法か所得税法は取らないといけないけどね。昔は「国税三法(消費税法、相続税法、法人税法or所得税法)を取らないと意味ないだろ」とかも言われたなあ。

三浦 今もその風潮はありますね。「税理士になるなら、法人税は取らないと」みたいな。

五島 でも、法人税法も難しいわりに実務で使うことは少ない。中小企業の大半は赤字だし、使うのは交際費の損金不算入ぐらいじゃない?

だから、試験勉強にかかる時間やお金を考えると、費用対効果がまったく合わない。勉強時間はできるだけ短いほうがいいし、大学院に行ったほうが効率的だと思う。

三浦 大学院に通うことで、難関の法人税を取らずにすむのは大きいですね。その職場で必要な法人税の概念や知識は、その職場での実務で習得できますし。

資格取得のサポートをスタートしたのは、五島さんが試行錯誤をした苦労をなるべく減らして、効率的に資格を取ってほしいと思ったからなんですね。

4月からは午前中勤務で午後を勉強に充てられて、試験の2週間前からは休みをいただけるのもありがたいです。

「税理士業界の悪しき風習が資格取得のハードルを上げている!?

五島 もう一点、言っておきたいのは、会計事務所の先輩たちがなかなか税理士試験に受からなかったのって、勉強の仕方だけでなくて、税理士業界の悪しき慣習も影響していると思う。

三浦 どんな風習でしょうか?

五島 例えば弁護士事務所にも、弁護士の仕事の補佐をするパラリーガルという職務があるけれど、クライアントの担当をすることもなければ、法廷に立つこともないよね。

けれど、税理士事務所では税理士資格を持っていない職員でも、あくまでも”税理士の補佐”という立場なのに、クライアントを担当して税務相談に乗ったり、税務調査に立ち合ったりというグレーな状況が常態化している。

三浦 今もそういう事務所が多いと聞きます。

五島 資格は持っていないけれど業務知識は豊富な人も多くいて、給料もそこそこもらえるから困らない。言い方は悪いけれど事務所に”飼い殺し”にされちゃって、「このままでいいか」ってなるケースも多いと思う。

自分はそういう税理士業界のグレーな風習が嫌いだったから、独立して、正式に職員を雇うときは、必ず税理士資格を取ってもらおうと決めてた。

三浦 五島税理士事務所では、クライアントに対して、必ず税理士資格を持った者が担当するというのも強みだし、安心感と信頼につながっていると思います。

五島 実務的に使う税法は限られているといっても、税理士業務は資格を持った人がしっかり担うべき。資格のない人間が担当するなんて、クライアントの経営者に失礼だよね。

それに、ちゃんと税理士資格を取って、自分で自分のクライアントを獲得して仕事したほうが絶対にやりがいがあるじゃない?

三浦 そう思います!

五島 きちんと資格を持っていれば、若くても自信を持って、クライアントに対峙できると思うし、年上の経営者の人たちだって、「若いのに資格を取ってすごいね」と一定の評価をしてもらえるはず。独立したいと思ったら、独立もできるしね。

税理士資格を持つことは、とても重要。だからこそ、本気で目指す人はサポートする。

三浦 資格を取ることがゴールではないけれど、たかが資格、されど資格ですね。サポートの恩恵をしっかり活かして、最速で税理士を目指します!

ミウラthink!

当事務所では、税理士資格を目指す人向けに、専門学校の受講と大学院進学にかかる費用のサポート制度が用意されています。その他、試験が近くなってくると勤務時間短縮などの恩恵もあり、しみじみとありがたく活用させてもらっています。

「支援制度があってありがたい!」というだけでなく、給与以外に自分にどれだけコストがかかっていて、それに見合う売上や利益を上げ、業務削減に貢献できるか。会社の数字を扱う人間として、シビアに考えなきゃいけないということも学ばせてもらっています。

とにかく、「これだけ支援していただいているなら、絶対に最速で受からなければ!」という、いい意味でのプレッシャーにもなります。

当事務所ではインターン(学生も可)をしながら税理士試験を目指す方へのサポートも用意しています。

今回、紹介した勉強&資格取得のコツもぜひ参考にしてみてください。

▼税理士受験生向け 受験生サポートプロジェクトはこちら
https://www.goshima-management.com/shiken/

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